Friends will be friends (4)

彼は多忙なので、あまりきっちりとしたスケジュールを立てて来沖するとは思えなかった。会う日だけ確定させてもらって、会える時間になったら連絡をしてくれと頼んでおいた。私は彼の当日の動きにできるだけ対応できるよう、午後、休暇を取ることにした。このあたり、私と彼の仕事の仕方にはっきりとした違いが見えて面白かった。

夕方3時頃に彼から電話が入った。「4時には着きますよ!」と明るい声で話してくれた。予想以上に早い時間だった。しかし、宿泊先のホテルにチェックインしてから、私の家の近くにある居酒屋に来ると言うので、予約していた6時よりは早くなるものの、5時くらいだろうと思った。夕方、渋滞するからだ。

予想通り4時には到着しなかった。店に先に行っても何時に来るのかわからないので、彼からの電話を家で待つことにして、5時になってから店に行った。しばらくの間、店先で時間を潰した。

30分くらいしてからだろうか、1台のレンタカーが到着した。降りてきた男性は結構がっしりした体型でメガネをかけていた。私の覚えている彼はメガネをかけていなかった。「多分、違うなぁ」と自分の横を通り過ぎるままにして、視線を他の場所に移した瞬間、「あ、もしかして!」と私は声をかけられた。