Friends will be friends (1)

およそ30年も前のこと。私は大学院生で、週末や夏休み期間などに子どもたちに英語や数学を教えていた。そこで出会った大学生講師は当時から今で言う「クリエイター」であったと思う。そして、いかにもそんな感じのカッコよさがあった。私にとって、なりたいけどなれない、ちょっとしたあこがれの目で見ながら、一緒に子どもたちに勉強を教えていた。

1年ちょっと前だか、仕事に関連する情報収集をウェブでしていて、彼がスタートアップ関係のイベントのパネリストとして参加していることを見つけた。いくつかの映像作品で海外の賞を取っていたり、日本でも自分が知っている映画の監督をしていたりと大活躍だ。

一緒に働いているときにはそんなに親しくなかったし、私は見た目よりもシャイだから、ろくに口も聞かなかった。しかし、一言エールを送りたくて彼の会社の窓口にメールを送った。そういうアクションを私に起こさせる魅力が彼にはあるということだ。